少子高齢化 2004 2 11
aging population combined with the diminishing number of children
少子高齢化は、深刻な問題ですが、
おそらく、政治家は、議論ばかりしていて、
何も、抜本的な対策が、できないでしょう。
官僚は、各省の「省益」が絡んできますので、
会議室で、議論となってしまい、
これまた、抜本的な対策が、できないでしょう。
しかし、政治家や官僚を非難してはいけない。
彼らは、高度成長時代や安定成長時代を生きてきたので、
今の時代に適合しなくなってしまったのです。
つまり、彼らは、高度成長時代や安定成長時代の「仕様」となっているのです。
その「仕様」は変わらないでしょう。
その「仕様」を変えたら、
多くの「利権」や「天下り先」が、なくなってしまうでしょう。
彼らにとって、「利権」や「天下り先」は、命に次に大事なものです。
だから、彼らに、多くを期待するのは無理があります。
おそらく、低成長時代を生きてきた政治家や官僚が、主導権を取るまで、
この低迷は続くでしょう。
さて、少子高齢化が進む社会において、
市場が、どうなるかを、みんなで検討していく必要があります。
まず、不動産市場ですが、
少子高齢化により、人口が増えないで、人口が減少していきますので、
当然、不動産市場の規模は縮小していくでしょう。
縮小していく市場において、何が起るか。
おそらく、「二極化」が起ると思います。
最初に、不動産市場においては、価格低下というデフレが起きるでしょう。
人口が減少し、なおかつ若年者層が減少しますので、「需要」が減少します。
しかし、「供給」である不動産業者は、すぐに減少するとは考えられませんから、
「供給過剰な市場」となるでしょう。
バブル経済時代にあった、中古マンションでも高く売れたという話は、
誰もが、夢の話だったと思うようになるでしょう。
今から、20年後は、人口が、大きく減少しています。
つまり、「需要」が大きく減少しています。
「供給」が多くて、「需要」が少なければ、「価格」は低下します。
もうひとつの極があります。
少子高齢化により、人口構成の中で、高齢者層が厚くなります。
この高齢者層が、どのような行動をするか。
家族の数が少なくなったので、小さくても高品質な住宅を求めるか。
一戸建ての家を売って、
生活が便利で、福祉が充実している都市部のマンションに移り住むのか。
若年者層と違って、どうしても住宅がほしいわけではありませんから、
品質を重視した消費行動となるでしょう。
同じことが、自動車市場でも起きるでしょう。
少子高齢化により、自動車市場も、市場規模が減少していくでしょう。
さて、このように、あらゆる市場において、
少子高齢化の影響を調べていくと、今の子供が、実に気の毒です。
今の子供の人生は、子供の頃に豊かで、老後は貧しい人生となるでしょう。
今の高齢者層とは、逆の人生となります。
今の高齢者層は、子供の頃に貧しくて、老後は豊かな人生でしょう。